ソフトセリサイトT-6

セリサイトはマイカの一種で、化粧品に用いられる重要な体質顔料として、幅広く応用されています。
天然のセリサイトは、微量な金属酸化物の含有量が鉱床により異なるため、一定した品質を維持することが困難でした。当社は、白色度の高いタルクを出発原料として、独自の製造方法により安定した品質で白色度の高い「ソフトセリサイトT-6」（フッ素4ケイ素雲母）を開発いたしました。
「ソフトセリサイトT-6」は機能性フィラーとして広範囲にご利用いただけます。

「ソフトセリサイトT-6」の結晶構造

ソフトセリサイトT-6の特長

1. 合成品のため、品質が安定しています。
2. 粒子分布幅が、シャープです。
3. 粉砕処理を経ないので、コンタミがありません。
4. 非常に高い白色度（ハンター白色度：95％以上）を示します。
5. 透明感のある自然な仕上がりのメークアップ化粧料の開発を容易にします。
6. “くすまない”ので、化粧持ちの良い製品の開発を容易にします。
7. “さらっと”仕上がり、“しっとり”を感じる粉体製品の開発を容易にします。

電子顕微鏡写真（1,500倍）

電子顕微鏡写真（8,000倍）

ソフトセリサイトT-6の製品規格

※医薬部外品原料規格2006「タルク・ケイフッ化カリウム焼成物」試験法準用

ソフトセリサイトT-6の一般的特性値

ソフトセリサイトT-6の粒度分布図

ソフトセリサイトT-6および各種粉体の屈折率と蛍光X線分析による金属酸化物構成比（％）

ソフトセリサイトT-6のくすみ試験

粉体製品に見られる「くすみ」は、粉体中に含まれる鉄などの着色成分が皮脂や汗などにより漏れ、起こる変化。
下図は各種粉体がスクワランを20（wt-％）含んだときの白色度の変化を測定した図です。
結果から明らかなように、白色度は粉体が漏れていないときは鉄含有量に左右され、皮脂や汗で漏れを生じると鉄およびチタンの含有量により、「くすみ」の度合いが変化します。
「ソフトセリサイトT-6」は、20（wt-％）のスクワランを含ませても、白色度はほとんど変化しないので、粉体製品へ応用したときの「くすみ」に寄与しません。

ソフトセリサイトT-6の表示名称など

表示名称

• （タルク／ケイフッ化K）焼成物
• ヒドロキシフロオロケイ酸(mg/K)